【映画】ノマドランドとミッチェル家とマシンの反乱

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ノマドランドを観た

 
アカデミー作品賞受賞したノマドランドを観ました。
内容的にロードムービーだというのを知って興味持ったのがきっかけ。
このご時世的に観た分、アメリカ旅行いきて~~~って思えるような映画でした。ノマドというキャンピングカーを使った漂流者同士の交流だったり、別れたりまたであったりみたいな一期一会な出会いの中で高齢者な旅人たちがすれ違う生き様に感情揺さぶられました。
作品の内容的にも、ピアノのBGMがあるくらいで、旅先で感じる物音そのものがBGMとしての要素が多いという印象を受けたり。
どことなくカメラの撮り方的にもどことなくドキュメンタリー寄りというか主人公の行動にフォーカスを当てている描写が多かった気がします。

アメリカ社会の、リーマンショックをきっかけに切り捨てられていく高齢者が一部たどり着いた先がキャンピングカーで移動してハウスレスとして生きていくが、持病だったり車の故障だったりと、決して全てが自由というわけではないなかで生きていく様をスクリーン超しに感じました。
決してキラキラした映画ではないですが、アメリカの情景や旅行が好きな人や、生き方に行き詰まった人に見てもらいたい映画だなあと感じたり。


ラ・ラ・ランドも記憶が曖昧ですが、生きている過程の中でドラマというストーリーを見出している感じがノマドランドにあったなあと。ただ異なるのがラ・ラ・ランドは若者な一方でノマドランドはジジババという。

ノマド生活を続ける人たちはまたいつか出会うことを信じて、「さよなら」でなく、「またね」というのが作品の本質を突いている感じがしました。
監督自身の思いなのか、旅という人生においても、さよならというのはなく、またねというのを物語っているのではないかなあと思ったり。
旅をしてどこかにたどり着くというわけでなく、自己の内側に求めるものがあるものをノマドランドから感じ取りました。

劇中で出てきた、WALL DRAGSというサウスダコタ州のカフェが気になって、映画終わった瞬間に、Google Map使ってロケ地探しをしました。
こう、アメリカチックというか、間接照明に囲まれた木目調なレストランってすごく憧れるなあと思ったり。

ミッチェル家とマシンの反乱

ソニー・ピクチャーズアニメーション作で前から気になっていた作品。
ヴィジュアルや、キャラの性格的に抵抗あるところがありつつも、楽しく鑑賞できました。
スパイダーバース以降、ソニー・ピクチャーズのアニメーションの描画が、リアルすぎないテイストで挑戦しているなあと感じました。
演出もところどころ2Dが入ったり、煙の描写も写実的でなく、マゼンタやシアンなど、ビビッドな色を用いているのが印象的だったり。

どことなく、ディズニーのアンチテーゼが入っているのか、コンセプトも何も能力を持たない普通の家族が世界を救うというあたりが、ミスターインクレディブルの皮肉だったり、道中で出てきた恐竜のショップ名の「D」の文字がディズニーのロゴのDだったりと、なんとなく示唆させるシーンがちらほら。

palというosももろiOSだったり、CEOが持っていたスマホを発表会中に捨てた(演出の一つかもしれないが)ことでpalが怒ってpal製の機械を全て支配するあたりはロジックがわかりやすくて面白かった印象。
どことなく、人工知能が反乱を起こす構図がデトロイトビカムヒューマンを思わせたり。DBHをもっとカジュアルにさせた感じがミッチェル家だなあという印象でした。

作品のところどころに出てくるアイテムが伏線だったり、何気ないシーンが後半になって重要な役割を持ったりと、一つの作品の中で伏線回収が至るところにあったりという意味ですごくストーリー構成がしっかりしているなあという印象でした。

見た目はバカっぽいかもしれないですが、そのあたりの伏線回収を含めてみると大変おもしろいです。はい。