【ネタバレあり】ストレンジ・ワールドを観た

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アカデミー賞ノミネート候補と勝手に思ってる

観ました。いつの間にか日米同時公開ですが、そのあたりのことがプッシュされることなく、時差の関係上いち早く日本は観れたという状態ですが、そのあたりの凄さは個人的に評価したい。

そのために、海外の感想もリアルタイムで入ってくるので、そういった意味ではグローバルなエンタメを感じられる一作品だと思います。

感想

大まかな感想

WDJ自体も謳っていますが、ストレンジ・ワールドの魅力は、世界観なのかなと思います。そういった中を登場人物と同じような目線で視聴者も探索した気分になれる一方で、登場人物たちが孕んでいる問題にぶち当たっていくといったところで映像に釘付けになっていました。

テーマ

確証はないですが、変化かなと。
パンドという街の電気や動力源になっていたエネルギーを救うために冒険に出たものの、パンド自体がストレンジ・ワールドの登場人物がいる大陸の心臓であり、しかも大陸自体が生きており、生命のエネルギーといった部分を今まで食らい付くしていたことが判明し、今まで頼りにしていたエネルギーに頼らず生きていく決断をするあたりがテーマに直結しているかなと。
しかしながら、なんだかんだ変化の影響を受けた街の人物たちは新しい生活スタイルの中で生きていくというあたり、ニューノーマル的な部分のテーマも含んでいるなあと感じたり。

あと、登場人物のやり取りでも、冒険家として25年間行方不明であったイェーガーというジジイがストレンジ・ワールドにおり、物理的にも精神的にも抜け出せなかった人物が変わるという点でも変化というテーマに結びついているのかなと思います。
精神的に抜け出せなかったというところは、息子のサーチャーと冒険途中に仲違いして冒険チームから離脱したあと、25年間行方不明になっていたが、その中でずっとイェーガー自身も頑固であるだとか自身の芯を曲げられないといったところについて自覚し始めていたあたりですね。

世界観

世界観については前述した通り、大陸自体が一つの生命体であり、ストレンジ・ワールドはその中の臓器なところを冒険していたことになります。
ディズニーのクリエイティビティな部分がふんだんに発揮され、奇妙な世界の中で生きる、細胞かと思われる生き物や食道や胃と思われる世界に触れられたり。

このあたりは想像力を掻き立てるという意味で設定を知った上で再度見返すと新しい発見があるかもしれない。
恐らく、赤血球とかを思わせる生物だったり、内壁のひだを模した地面だったりと、ストレンジ・ワールドのところどころが伏線だらけなので、生物科目に強いひとだとそれらのヒントに強いのかもしれない

道中、親子三代でボードゲームをするシーンがあり、息子のイーサン曰く、このゲームの目的や敵を撲滅することではなく、共生が目的というあたり、作品の根幹的なところにつながってくるんだろうなあと感じたが、正しくその通りだった。

人物

親子三代を中心に一家全員+研究チームが冒険する中で、イェーガー家の各々の人物は人物が立っており、各々の信念の中で行動しているところはすごく感じられましたが、パンドの研究のために引き連れられた研究チームは名前が無かったり、ほとんど登場シーンがなかったりとである意味扱いが雑だなあと思ってしまったり。
乗組員としてはカウントされているけど、道中にほとんど出て来ないので、そういったところでは抜けているかなあと感じたり。
今回のマスコット枠であるスプラットについては細胞を思わせるデザインである一方で癒やし枠であり、作品の重要な箇所に仕向けたりと役割としては大きかったです。
あと飼い犬のレジェンドも愛らしかった。片足が無いのはなにかテーマと結びついているのでは・・・?と思ったけどそんなことはなかった。
ちなみにレジェンドのグッズが無かったのが謎だった。なぜ。

ツッコミどころ

ディズニー作品にしてはところどころツッコミどころがあったような作品だったのが個人的には評価したい

  • 研究チームの扱いが雑
  • パンドの供給源である心臓へ行き、地表につながるパンドへの動脈を切ろうとしているシーンだが、そのあたりの説明不足感
  • 研究チームのリーダーが突然ヴィラン化した感じになったが、事が解決すると何事も無かったかのようにケロッとしている

その他

  • 冒頭のコミックス風な演出でイェーガーの冒険について語られ、最後の締めくくりも同様に似たような演出で飾られるのはすごく好き
  • イーサンがゲイ設定であり、父親のサーチャーからもそのことを認知されているあたりが時代だなあと感じた。バズ・ライトイヤーも同じような描写があったが、国によってはこの描写があるだけで公開停止になるのかな。
  • ディズニーお得意の日本語が劇中に差し込まれる演出が、ところどころ違和感無かった一方で、時々違和感のあるゴシック体が妙に主張してきたりとアンバランスさが凄まじかった。特にラストシーンでサーチャーが持っていたマグカップに張り付いたゴシック体はやばい。